「名乗り出ない方が悪い」って??
先日、とある著作権管理団体主催の集まりに参加しました。
その集まりの最後に締めのスピーチがあり(どなただったか不明ですがそこそこのポジションだったような、、)、オーファンワークス(著作者が不明だったり、連絡がとれない著作物のこと)に関する意見をおっしゃっていました。
『オーファンワークスは教育目的でどんどん利用すべきだ。権利者は名乗り出ないほうが悪い』と。
そのスピーチを解説すると、
オーファンワークスの著作物を利用したい場合は、文化庁の裁定制度へ申請し、その制度に基づいて「CRIC」(公益社団法人著作権情報センター)のホームページに「権利者を捜しています」の広告を出している。
だから、権利者はその広告を見に行って権利を主張すべきであり、それを見ないのであれば、その著作物は裁定制度の範囲内で使われても仕方がない。
といったことをおっしゃていたようです。
(あくまでも私なりの解説です)
それぞれの著作物はそれを創作した著作者の想いが詰まっていて、その方が亡くなられても、その想いを承継されたご家族の大切なものです。
色々なご事情で連絡がとれなくなった権利者に対し、「名乗り出ない方が悪い」とは、権利者側の立場であるはずの著作権管理団体の集まりでのスピーチとしては、あまりにも不適切なのではないかと感じた次第です。