株式会社ブルームーン

著作権の豆知識

COPYRIGHT'S TIPS

2022.10.06
著作権の豆知識

海外向け音楽配信について(中華人民共和国向け以外)

海外向けに日本の楽曲(「JASRAC」管理曲)を配信する場合、配信先国の著作権管理団体(日本の「JASRAC」に相当)を通じて著作権の手続きをする必要があります。
  
例えば、韓国向けに日本の楽曲(「JASRAC」管理曲)を配信する場合の著作権使用料の流れは、
  
①事前に配信会社が韓国の著作権管理団体「KOMCA」と配信に関する契約を締結
②韓国へ日本の楽曲(「JASRAC」管理曲)を配信
③配信会社が楽曲の内容(楽曲名やアーティスト名など)や韓国内で視聴された情報を「KOMCA」へ提出
④配信会社が「KOMCA」からの請求に基づき、著作権使用料を支払い
⑤「KOMCA」が手数料を差し引き、「JASRAC」へ著作権使用料を支払い
⑥「JASRAC」が手数料を引いた上で楽曲の権利者へ使用料を配分
  
となります。
  
「JASRAC」管理曲以外の楽曲は、 配信先国内でのSP(サブパブリッシャー)に申請、配信先国内にSPがない場合はOP(オリジナルパブリッシャー)に申請し、許諾を得る必要があります。
  
色々と手間がかかりますが、海外配信は上記が正当な著作権の流れなので、必ずクリアする必要があります。
  
一部の配信会社では、上記の手続きは踏まず「配信は全て国内向け」として海外からの視聴も国内カウントにしているとの話もあるようですが、これはアウトです。
  
  
中華人民共和国向けは、まず配信会社自身が同国の関連政府部門からビジネスステータスの許可を取得するところから始めなければなりません。その後、同国の著作権管理団体「MCSC」との契約となります。
ビジネスステータスの許可取得手続きは簡単にはいかないようですので、できれば既に同国で許可を得て配信事業を行っている事業者に委託する(著作権の手続きも含め)ことが近道といわれています。
  
  
    
■この記事に関連するページ
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