株式会社ブルームーン

著作権の豆知識

COPYRIGHT'S TIPS

2014.09.26
著作権の豆知識

高校入試過去問題

先日、とある教育系セミナーに行ったとき、教材販売ブースがあって、そこに英文著作権がないがしろにされている商品があったのでちょっと苦言を。

その商品は、ウエブサイトで全国公立高校の過去10年分の入試問題をダウンロードし放題、といったもの。

販売会社の説明によると、
『著作権に配慮して、国語はありません
『提供できるのは英語、数学、理科、社会』
『図版は似たようなものに変えてます(だから権利侵害はなし)』
『それで安価に提供できるんです!』

そして、pdfファイルのほかにWord形式でもダウンロードできるので、
『いくらでも内容を変えられます(改変し放題)』

あまりにも英文著作権を無視しているので、販売会社のブースに行って「英文の二次利用の権利処理はやってるんですか?」と尋ねたところ
『各教育委員会がやっているはずです』

「????」

リスクをどう考えるか。
法人が著作権侵害で訴えられた場合、最大3億円の罰則があります。加えて世間からの信用失墜。
個人でも10年以下の懲役又は1,000万円以下の罰金。
これって覚せい剤取締法(譲渡・譲受・所持・使用)と同等もしくはそれ以上の罰則。
それを覚悟してまでの販売なんでしょうか?

国語に関しては2009年頃に侵害訴訟がいくつかあって、教育産業全体がきちんとした権利処理に向かっているのですが英語についてはまだまだです。
ただ、海外から訴訟沙汰になった場合、国内以上に厳しい対応を迫られることは容易に想像がつきます。

日本企業の著作権事情はまだまだこんなものです。

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